前回(第6回)は『ライティングの基本テクニック』を解説しました。
今回は『わかりやすく伝えるコツ』を解説します。
京セラの創始者である稲盛和夫さんの名言でこんな名言があります。
- 「バカな奴は単純なことを複雑に考える。」
- 「普通の奴は複雑なことを複雑に考える。」
- 「賢い奴は複雑なことを単純に考える。」
「すごい人と思われたい」とカッコいいところを見せたくなりますが、前回もお伝えした通りライターにとって一番大切なのは下の2つ。
- ユーザーが求めてる情報を意識すること
- わかりやすくまとめ、伝えること
この「わかりやすく伝える」ということをできること人が意外と少なく、このスキルが身につくだけでもライターとして生計を立てることができるようになります。
【わかりやすく伝えるコツ】
- 数字や数値を使う
- イメージできるものを使う
- 相手の頭の中にあるものを使う
- 具体例を出す
- 子供でもわかる言葉を使う
ではこれらを一つずつ解説していきます。
もくじ
コツ①:数字や数値を使う
1つ目は数字や数値を使うこと。
数字は世界共通言語と呼ばれています。『1』はインド人が見ても、アメリカ人が見ても、日本人が見ても『1』です。
数字を出すメリットは『具体性』と『現実味』がます点にあります。
具体性が上がる
例えばライティングで、商品やサービスのすごさを伝えたいときに数字を使うと具体性が上がります。
A.●●は多くの方に利用されています。
B.●●は2019年11月の時点で約32万人の方に利用されています。
どうでしょうか。
伝えたいことの解像度が鮮明になりましたよね。
現実味が上がる
数字を出すこと現実味(リアリティ)を上げることもできます。
例えばこのライティング講座も「0円で月5万円から始めるライティング講座」というタイトルにしています。
これが「誰でも稼げるライティング講座」「誰でも億万長者になれるライティング講座」だとちょっと嘘っぽくないですか?
ライティングを行う上で読者さんに現実味を感じてもらうことはとても大切です。
現実味がないものには人の心は動きません。
A:××は▲▲にすごく効果があります。
B:××を使うと、▲▲が62%改善できます。
現実味を上げることで商品やサービスを利用しているイメージがしやすいのでお客さんには効果的なのです。
コツ②:イメージできるものを使う
2つ目はイメージできるものを使うこと。
突然ですが、キティちゃんの体重って知ってますか?
.
.
.
答えは『りんご3個分』です。これ面白いですよね。笑

りんご3個分だと、子供から大人までイメージできますよね。
コツ①で数字を使うと具体性や現実味が上がるとお伝えしましたが、もっと伝わりやすいのは”イメージ”です。
イメージで伝える
例えば「約4.7ヘクタール」と言われたら何かピンっときますか?
…。
あまりこないですよね。
じゃあ「東京ドーム1個分」と言われたらどうでしょう。なんかスゴそうですよね。
4.7ヘクタールは東京ドームの面積です。
このように数字を言われてもピンっとこない場合はイメージできるものに例えると相手に伝わりやすくなります。
- ビタミン●●mg→レモン●●個分
- 食物繊維●●mg→レタス●●個分
- 面積●●ha→東京ドーム●●個分
などなど、自分が伝えたいことを誰でも知っているようなものに例えると言葉は通じやすくなります。
コツ③:相手の頭の中にあるものを使う
3つ目は相手の頭の中にあるものと使うことです。
ライターをやっていると、相手の知らないことを伝えることが必要なタイミングがあります。
文章を書くときは、常に相手は何も知識がないという前提で書く必要があります。
「自分が知っているから、相手も知っているだろう」というのは基本的にNGなんですね。
相手の中にあるものを使う
例えば、読者さんが「ブログを始めたい!」という人だったとします。
ネットで「ブログ 始め方」と検索してヒットしたページを開いてみると、下記のように書いてあったとします。
例)
HPやブログを作るには、まずサーバーとドメインが必要です。
サーバーとドメインを取得したら、次はサーバーパネルにアクセスして〜…。
初心者の人からすると「???」ですよね。これだと文章は読まれません。
じゃあどういう風に書けばいいのか?というと、例えば下記のようにすると伝わりやすいです。
例)
現実にお店を開くときにも『土地』と『住所』が必要ですよね。
ホームページやブログを始めるときにも、インターネット上に『土地』と『住所』が必要です。
インターネット上の土地は『サーバー』、住所は『ドメイン』と呼ばれます。
サーバーはレンタルサーバー会社から、月額1,000円ほどで借りることができます。
ドメインとは、よくみる●●.comや●●.jpなどのサイト住所のことで、ドメインは月額100円くらいで取得することができます。
その分野に詳しい人なら当たり前のことでも、その情報を探している人からすると分からないことだらけなのです。
この力を鍛えるには「もし読者さんが何も知らない人だったら?」という想定で文章を書くことです。
コツ④:具体例を出す
4つ目は具体例を出すことです。
具体例を出すことで文章の説得力があがるうえ、相手にも伝わりやすくなります。
逆に具体例がなければ「なんで?」という疑問が生まれ、読者さんは石につまずくような不快感が生まれます。
具体例を出す
例えば、下のような文章を読んでみると「石につまずくような不快感」が実感できると思います。
例)
この最新機種のスマホはとても便利なのでおすすめです。
発売するとすぐに売り切れてしまうので、今すぐ予約しましょう。
この文章で納得する人は少ないですよね。読んでいてモヤモヤとするはずです。
では次の文章ではどうでしょうか。
例)
この最新機種のスマホはとても便利なのでおすすめです。
なぜなら今までのスマホで使える機能は全部使えるうえ、歴代のスマホの中で一番高性能なカメラが搭載されています。
ワンタッチの感覚的な操作でプロのような写真加工ができるので、旅行やキャンプ、友達や恋人との思い出を鮮やかに記録することができ、毎日が楽しくなります。
もちろん旧スマホで使っていたアプリも引き継ぐことができるので、今のデータが消える心配もありません。
前年のデータをみるとこの機種は発売日に売り切れが続出し、3ヶ月待ちの状態でした。
今回も発売するとすぐに売り切れてしまうことが予想されるので、欲しい方は今すぐ予約しましょう。
かなり説得力が増しますよね。
具体例を入れる力をつけるコツは「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」と自分が書いた文章に問いかけていくと自然と具体性は上がっていきます。
コツ⑤:子供でもわかる言葉を使う
5つ目は子供でもわかる言葉を使うことです。
「子供でもわかる言葉を使うと、相手をバカにしているように思われるんじゃ…」と思うかもしれません。
あくまでも「子供でもわかる言葉を使う」であり、「子供言葉を使う」ということではない点に注意してください。
最初にお伝えした通り、
- 「賢い奴は複雑なことを単純に考える。」
です。
専門用語を使って自分が頭良さそうに見られることよりも、「これは読者さんが理解してくれるか??」を徹底的に考えましょう。
子供でもわかる言葉を使う
特に多いのが、ビジネス用語を使いたがる人ですね。
例えばビジネス用語を誰にでもわかる言葉に置き換えると下のような感じです。
例)
- キャッシュフロー管理
→入ってくるお金と出ていくお金の管理 - ROI(投資利益率)
→出したお金に対してどれくらいのメリットや利益があるか? - アジェンダ
→よく考えるべき問題 - エビデンス
→根拠がわかりやすいデータ
などなど、上げるとキリがないですが、とにかく多くの人に向けて文章を書くときには専門用語などはわかりやすくして書きましょう!
Youtubeとか見てもらうとわかると思いますが、登録者が多い人ほど誰でもわかる言葉で話をしています。
なぜなら、子供にもわかる言葉は大人にもわかるので、聞いてくれる人の割合が増えるんですね。
まとめ:書きながら慣れればOK
今回紹介した内容をまとめると下記の通りです。
【わかりやすく伝えるコツ】
- 数字や数値を使う
- イメージできるものを使う
- 相手の頭の中にあるものを使う
- 具体例を出す
- 子供でもわかる言葉を使う
文章はスピーチと違って、書いた後に見直すことができます。
つまり、じっくり考えることができるということですね。
なので間違ってもOK。見直して「ここもうちょっとわかりやすく伝えられるな。」と思えば変えていいんです。
消しゴムを使える感じです。
僕の知り合いのクライアントさんにこんなことを言われたことがあります。
「500人ほどライターを採用してきましたが、『わかりやすく伝える』ということができる人は、しんのすけさんを含めて3人くらいしかいませんでしたよ。」
ビックリするかもしれませんが、『わかりやすく伝える』って結構多くの人ができないんです。
だからこそ、今回紹介したことができるようになるだけでライターとしては頭一つ抜けることができ、収入をあげることができます。
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